映画「ひとにやさしく」制作について

映画「ひとにやさしく」制作について
 
2020年は静岡市にある「あそviva!劇場」の映像制作企画にのって「ぼくたちは、夢中になりたい」の撮影編集(出演)を行いました。
制作遅延にともない告知が行き届かない中、おかげさまで100人を越える有料入場者があったと聞いており、不定期に再上映も行われています。
 
2021年もこの企画にのった後に独自の企画で、と考えていましたが、先日「あそviva!劇場」に確認したところ、年内に動けるかどうか、という状況です。
そのため、独自の企画を先行していくことにしました。
 
タイトルは「ひとにやさしく」
起承転までを60分の短編として、結までで90分の長編として、短編長編どちらでも積極的にコンペ等を狙いながら「あそviva!劇場」を拠点に静岡市である程度の実績を作り、東京の単館に持ち込んで、その実績で静岡県に逆輸入、そこから静岡発全国に、みたいな展開を考えています。
 
シナリオは上がってませんが、プロットは上がってます。
選挙の話で、これは彦一さんの静岡市議選とはまったく関係なく、近々あるだろう衆議院選挙を念頭に、企画を暖めていたものです。
泡沫候補を取り巻くドラマで、国会解散にあわせて環境撮影から始めようと思ってました。
 
人、ゼニ、場所、技術、さまざまなものが不足しています。
youtubeで減塩レシピの番組をやりたい、というのもあって、これは通販事業として補助金を狙いながら展開と考えていますが、現状は中途半端になってます。
 
表方、裏方ともに興味のある方、何かの機会にお声がけください。

【Cameraman and Editor's NOTE】26)撮影機材

【Cameraman and Editor's NOTE】26)撮影機材
10月26日まで公開していた「ぼくたちは、夢中になりたい」に撮影・編集で関わりました。
それにまつわる話を【Cameraman and Editor's NOTE】として書いていきます。
上映期間中、撮影機材についてご質問があったようですのでお答えします。
SONYの一眼ミラーレスカメラ・α7ⅲを2台使っています。
1台は標準ズームレンズ、もう1台は50ミリ単焦点レンズです。
という答えを期待しているのではないと思いますので補足します。
本作をご覧いただいた方は演劇等パフォーマンス関係の方が多かったようですので、ご自身の環境とあわせてのご質問だろうと思います。
本作では一眼カメラを使用しましたが、パフォーマンスを映像に残す際、基本的にはスマホで十分だろうと思います。
特に最前列にカメラを置いて固定する場合はそうです。
正直なところ、画質はほとんど変わりません。Webで配信する場合、DVDに残す場合はなおさらです。
スマホで対応にしくいケースとして、遠くから撮る場合、暗い場合、カメラを動かさなければならない場合、DVD画質以上で残したい場合などが挙げられます。
これらは一眼でなくても、いわゆるホームビデオカメラで対応できます。ただ一眼の方がより対応しやすいです。
本作の場合は、暗い劇場内での撮影が多かったため、一眼の力が特に際立ちました。特にα7ⅲは暗いところに強いですから。
同じ場面でホームビデオカメラとの違いを写真にしてみました。
一眼の方はもっと明るく出来ました。
1人以上の画像のようです
 
 
 
 

【Cameraman and Editor's NOTE】25)その場限りのもの

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いよいよ上映も今日25日が楽日。
(最終回まで満席となりましたので一部文章を削除しました)
スクリーンに上映されるものは、私のPCの編集画面で見るものとも違って無二のものです。
これはこの作品に限らず、上映されるものはすべてそうで、上映環境によってスクリーンに映るものは違います。
私は普段、結婚式場でエンドロールムービーを制作して上映していますが、一番多く入る会場では、恐らくはプロジェクタの影響でしょうが、黄色と緑が異常に強調された上に黒が足されて映し出される傾向になります。
彩りを強調して彩度を強めに制作すると、人の肌の色が映画「アバター」の登場人物のように黒ずんだ緑に映し出されてしまうので、黄色と緑を色調整で弱めにして、やや紫っぽい感じで制作しています。
そこまで極端ではないにしろ、あそviva!劇場のプロジェクタにも結構な癖があって、データの完パケはかなり青く作ってあります。
どうもプロジェクタで白と青の区別があまり明確ではないようで、こうしないと顔が黒くなってしまいます。
(写真で右下の美智子の髪の光が当たってる部分が明らかに青ですが、上映ではそうではありません。もっと白っぽい感じです)
昔の写真はプリントで印画紙に焼き付けるところまでが写真の仕事でした。今は色に関しては見る環境に依存してますよね。
商業映画の現場では映写機がかなりの高性能で、データに忠実に投影されますが、それでも映写機による差はあるので、どんな映写機にでもあうような色を探す調整の仕事があります。
本作はそこまでは調整していませんので、あくまであそviva!劇場で見る色は劇場限定のもの、その色から感じられるイメージは劇場限定のイメージなのです。

【Cameraman and Editor's NOTE】24)見切れ

【Cameraman and Editor's NOTE】24)見切れ
 
本来は「見えちゃいけないものが見えちゃう」ことを「見切れ」と言うのですが、最近では「見えるべきところが見えない」ことを見切れと言ってもいいことになってます。
本作は前者の「見切れ」との戦いでした。
劇場を区切って、パーテーションやカーテンで仕切ってカフェやらショップやらにしてました。
カフェのドアとか、あそviva!劇場のドアに立て掛けてあるので、時々カフェのドアが倒れてくる事態が発生してましたw
よく見るとカフェのドアが斜めになってます。本当のドアならたてつけ悪くて開きませんよねw
そういった見切れをできるだけ防ぐために撮影ポイントが結構限られました。
物理的に無理だろ、というシーンもありましたが、でも必ずどこか見切れにならずに撮影できるポイントがあるはずと諦めずに信じて探して、頑張れば見つかるものです。
諦めちゃいけないな、と教えられました。
その中でも印象的なのがショップの壁です。
高さが170cmくらい?主演の佐藤さんが185cmくらい?
「お前に分かるわけがないじゃないか!」「分かるよ!」って立ち上がった瞬間、佐藤さんの頭が壁を越えてしまいました。
あっ、と思って止めようと思ったのですが、場の雰囲気に気圧されてそのまま続いてしまって…。
佐藤さんとあまるさんか熱演の中、私は見切れにならないポイント探りながらの撮影…。
結果、これが正解だったのですが、ここにたどり着くまでの撮影がガタガタ。
撮り直しというのも考えたのですが、あの雰囲気はたぶん二度はないだろうと思いました。
そのためカクカク感の強い10fpsで逆に手振れを強調して、緊迫した雰囲気の演出に繋げましたが、結構苦し紛れかも。
そんな葛藤とあわせてこの場面、お楽しみください。
 

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【Cameraman and Editor's NOTE】24)ネタバレ

【Cameraman and Editor's NOTE】24)ネタバレ
 
 
いよいよ上映も明日10月24日と明後日10月25日の各4回限り。
10月24日17時回に私もあそviva!劇場に行きます。
その前後に、ここに書いてきたような話を出来れば、と思ってます。
17時回とその後の20時回は席に余裕があるようですので、映像制作の実際に触れてみたい方、ぜひお越しください。
ここに書いてきたことは基本的にネタバレに属するものです。
ネタバレをしていいのか、というのはほんと考え方によると思います。
あまるさんはネタバレに否定的な立場のようですが、私はどんどんネタバレをしていくべきだと思ってます。
というのは消費者の消費行動、特に若い世代のそれは、未知の興味から既知の確認に変わっているからです。
不確実なものから確実なものへ。インスタでバズって見たことがあるものを見に行く現象がその一例です。
それに本作に関してはネタバレのネタなんていくらでもあって語りつくせないのですよ。
それをここで語ろうと思っていたのですが、いよいよ明日明後日の上映限りとなってその機会も少なくなってきました。
本当はこの場面とか、映画「グエムル」(2006年公開の韓国映画)で、怪物が襲ってきてみんなパニックで逃げてるのに、イヤホンで爆音の音楽を聴いていて気付かず逃げ遅れた女の子のオマージュなんですけど、とか、このときの音楽の著作権は、とかいうような話、いくらでもあります。

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【Cameraman and Editor's NOTE】23)パラパラ

【Cameraman and Editor's NOTE】23)パラパラ
動画は、静止画を短時間で多数見せることで動いているように見せるものです。
1秒間に何枚の静止画を見せるかを表した単位をfpsというのですが、少なければカクカクした映像に、多ければ滑らかな映像になります。
テレビの場合は29.97です。このくらいが人間の目には自然な動きに見えると言われています。
fpsが高くて滑らかなほどいいか、というとそうでもなくて、120fpsで作られた映画もありますが、滑らかすぎてヌルヌルで気持ち悪い、という評判でした。
一般の映画は、というと24fpsで作られることが多いです。
これはまだフィルムの時代に、出来るだけ少ないフィルムで出来るだけ自然に見えるように、という妥協の産物で、よく見比べると自然な動きよりちょっとカクカクしています。パラパラ感とも言います。
長年にわたり24fpsで映画が制作されてきたため、パラパラ感=映画というお客様への刷り込みが生じて、結果として24fpsの映像を見ると、それだけでワクワクした非日常をイメージする方が多いようです。
ちなみに本作品は15fpsで制作されています。(正確には29.97fpsで制作してストロボフィルタで2フレーム間隔で2フレーム静止を持続させています)
予算的にも各方面の技量的にも、映画に必要な非日常感を作り出すことが難しかったため、パラパラ感の力に強く頼りました。
そのため作品の持つリアルさとのバランスがうまく取れたと思います。
(ちなみに、本作品では例外的に10fpsのシーンと30fpsのシーンが一つずつありますが、お気づきになりましたか?試写で見る限り、かなりカクカク、かなりヌルヌルで目立ってたように感じましたが、それぞれそうした理由があります)
 
 

【Cameraman and Editor's NOTE】22)ライブ撮影

【Cameraman and Editor's NOTE】21)ライブ撮影
本作に関しては、振りを細かく決めずに立ち稽古で動きを大まかに決めるにとどまっていて、それが基本的にはいい方向に出ていたのですが、細かく打ち合わせて準備しておけば、と心残りだったのがひっきぃさんのパントマイムのシーン。
編集でカットを割ってますが、実は長回し1本撮りなのです。(主演二人との絡みの引き絵はカメラマン映り込みが生じるので別撮り)
当初はそれを生かしたくて、写真のような2画面構成で、長回しであることを右下の画面で証明するような形にしていました。
最終的にはカットを割って1画面にしたのですが、代わりに編集マジックで一番派手なアクションをリピートで使ってたりしてます。(演じたひっきぃさん以外は気付かないと思います)
これはこれで良かったと思いますが、もう少しモーニング娘。みたいに撮れなかったかな、と。
なぜここで突然モーニング娘。が出てきたか、興味のある方はこの動画をご覧ください。