【Cameraman and Editor's NOTE】10)あの日のあそび座

 
静岡でストレンジシードというパフォーマンスのイベントが行われて、「ぼくたちは、夢中になりたい」のプロデューサーであり脚本演出のあまるさんと美術制作のひっきぃさんによる「あの日のあそび座」という演目をyoutubeから観覧しました。
戦前に静岡にあった見世物小屋の再現、という内容で、「ぼくたちは、夢中になりたい」が近未来での失われた劇場再建というストーリーでですから、対になっているような公演でした。
その時代の中間に私たちは存在をして活動を行っている、ということになります。
失われた文化が持つ魅力というものがあって、失われて初めて輝くという矛盾を秘めています。または失われる過程の美学というものもあって、それは趣味の極みでもあるでしょうが、逆に言えば葬式を追いかけているようなもので、同時に悪趣味の極みでもあります。
まだ残ってるんだ、珍しいね、こういうのもいいよね、残ってほしかったよね、そういった評価だけでは残らないのですよ。
ちなみに今、唯一残っているとされる「見世物小屋」はすっかり演劇になってしまっています、舞台と客席の信頼関係で成り立っているゴキブリコンビナートによる演劇に。