【Cameraman and Editor's NOTE】20)リモート
新しい生活様式とか言うそうですが、リモートの場面が増えていくのは必然。
ただそれが今、映像でどれだけ効果的に生かされているでしょう?
既にリモート会話があるドラマや動画をいくつも見ましたが、基本的にはただ二人横並びになってるだけ、というのが多いように思います。
感心したものは記憶にありません。
本作品ではリモート会話が3シーンあって、あえてそれぞれ別の表現にしました。冒険はしていませんが、新しい表現方法を模索しています。
リモートだからって横並びにする必要はないと思うんですよね。
一つの可能性として、役者の一人芝居の場として生かすことが出来るのではないでしょうか。
本作では鈴木菫さんの一人芝居がそれにあたります。
このシーン、対になる佐藤さんの一人芝居もありましたし、シナリオ上は半々に使うようになってました。それも良かったのですが、まるっと捨ててしまう結果になってしまいました。
寛目線でドキドキしてもらいたい、というのが主な意図です。
あと、菫さん一人芝居終わりからの場面切り替えは、寛の気持ちが伝わるように、タイミングを計算してありますので、そこもご注目ください。
カメラ目線って力強くても、物語の中では不自然になります。
でもリモートなら、カメラ目線が自然なんですよね。
もちろん、現実のリモート会話でカメラ目線になることはほぼないと思います。あくまでリアルの現実と表現上の自然とは違う、ということです。