【Cameraman and Editor's NOTE】16)劇伴

劇伴という言葉という言葉にあまり馴染みがありませんでした。
初めて聞いたのは、あべの古書店の鈴木大治さんがやってる「言触」で音楽のことをそう呼んでる時だと思います。だからこの数年のこと。
本作に関してはアートモバイルさんが音楽で関わっていて、そういう表現をされていました。
私はブライダルのエンドロールムービーをつくっていて、曲に映像を合わせる、という感覚を持っています。
だから映像に音楽を合わせる、という発想がまったくありませんでした。
なので一部場面で、こっちはこっちで音楽の出来上がりを待っていて、向こうは向こうで映像の出来上がりを待っていて、というお見合い状態が発生していた模様です。
ご迷惑をおかけしました。
あまるさんからサンプル音源が送られて来ていたのですが、全然あってなくて大丈夫かと思ったものです。見事に合わせてもらって作品の深みとなりました。
序盤で保と良子のやり取りの中で
保「罪滅ぼしのつもりなんですから」
というセリフがあります。
これは後への伏線になっているのですが、セリフの流れの中で埋もれてしまうように感じていました。
だから、この場面をここで終わらせて印象付けましょう、という提案を何回かしました。
あまるさんからは、この後のやり取りをどうしても切れない、という判断で生かしになったのですが、最終的にはこのタイミングからBGMが乗ることで印象付けにつながった、という経緯がありました。
(最終的な完パケをまだ見てないのですが、たぶんそういうことになってると思います)
そういったところも含めて、個人的には後から音楽が乗る、という効果が大変印象的で得るものが多かった部分です。